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はじめに

一九九三年(平成五年)の埼玉県熊谷市周辺で、連続殺人事件が発生した。この事件はいい加減なマスコミ報道が先行した事件であり、埼玉県警をあざ笑うかの如くマスコミが、報道していた時期も殺人事件は起こっていた。

犯人の関根元・風間博子・新井良治・山崎永幸たちは、表面化した殺人だけでも五人の尊い命を奪ったのである。

この他、山崎永幸が警察と取引をして『一ヶ所で四人の死体を焼却した』と偽り、警察も山崎の証言を第一の証拠として、他に埋れらた死体の捜索もしないで、表面化していない死体があり今も尚、二人の遺体が(旧江南町)熊谷市の関根の旧自宅の庭に埋められている。

山崎永幸・新井良治の二人は、主犯ではないが、関根元と風間博子の従犯として、長期刑を裁判所から申し渡されても当然であるのに、山崎は、捜査当局と取引をし、懲役三年、新井は関係ない詐欺事件で、三年の懲役を申し渡され刑期を受けたが、その妻由紀子(仮名)の殺人事件は時効という事にして無処分である。

何故殺人の共犯者が、このような罪を逃れる事が出来たか、私、元高田一家総長として、代行である遠藤安旦を精力剤ユンケルのビンの中に、硝酸ストリキニーネを混入され呑まされた上に絞殺され、何としても、関根達が遠藤を殺した確信を得て報復しようとして、関根・風間が逮捕されるまで、組織ぐるみで報復の機会を狙っていたからである。

様々なやくざ的手法で、関根の身辺を洗い、新井を若い者に攫わせ脅し、確信に迫っていたにも拘わらず、マスコミと警察が監視する中、とうとう関根に報復する事が叶わず現在、慙愧の念に苛まされている。

今だ、執行はなされていないが、関根・風間は最高裁で死刑の判決が下りているので、私がこの事件の真相を書く事は、死者に鞭打つ事になるかもい知れないが、愛する若い者を殺され、この儘、死ぬことはできない。ギリシャ神話に登場する『テミス』の代わりに、公平な眼隠しをし、ペンと言う剣を持ち関根・風間・山崎・新井の餓狼たちに、正義刃を突きつけ振るいたい。

事件は平成五年と古く関係者以外は、忘れかけている者と推するが著者高田宰夫の胸の深くには鋭敏な刃物で差されたが如く残り少ない人生が終わるまで絶対に消える事がない仏が教えてくれた「人の命の尊さ」を刻み込み死して後まで私の魂に刻み込まれているだろう。十人近くも尊い人命を残酷な手口で殺害し遺体を屠殺場の職員が何の感情も無く事務的に切り刻む如く、生ある人を殺した上、自己陶酔しその異常性を露呈した関根と風間・山崎・新井達が犯した殺人は決して忘れてはならない。犯罪史上改竄する事が出来ない現実である。事件が多岐に渡り複雑化して、当局の捜査も限界があり事実と大分乖離がある。その乖離を私の筆で少しでも近づけて事件の本質に迫るようにするのも余命幾許もない私の使命でもあるだろう。

 

 







「任侠の報告」愈々、明日発売されます。「蔦屋」に行けばあるでしょう。
事実を書いたので残酷すぎるかな。でも臨場感があり、読む人には刺激があり、良いでしょう。