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わが家の裏庭に咲く黄色のサクラ


初ミステリー

さくらの樹の下で

<フリーメイソン外伝>

は じ め に

 どうして、織田信長を書くのかと聞かれれば、信長が好きだからとしか言いようがない。緻密な頭脳を持っていて周囲にはうつけ者と思わせ日本を統一し、近代を開くのには如何したらよいか。既成の考え方に捉われないで斬新な国創りの思想を持って国を害するものは何かと考え信長自信、六天大魔王と名乗り、比叡山延暦寺・本願寺・伊勢長嶋の一向宗・北陸の一向宗を、迷いなく征伐しキリシタンの宣教師達が持ちこんだ、近代文明の戦争の為の武器や生活の為の必需品を躊躇うことなく活用したのである。

 その為に、信長は朝廷である天皇と側近である公卿に使嗾された明智光秀に逆いられたのである。下剋上罷り通る戦国の武将は、何時、死が訪れるかもわからない。生き延びる事もある。だから、軍資金は必ず武将と言われる者は隠していたと思う。当然。信長も軍資金は蓄えていたのではないだろうか。そう思うと頻りに、その軍資金の在り処を見つけたくなるものである。無常観の常に漂っていた信長とふた時代まえの西行法師の詠む歌も、人の命やこの世の中の無常や儚さが、ありありと出ている。時代を超へて両者を引き合わせ信長の隠したとされる軍資金即ち、秘宝を西行の歌に暗示させてみた。

 主人公の田髙守之と恋人のリョー・グラバーそれに対して、守之の元の恋人奈良沙世と東京大学文学部教授不動倫一との軍資金を巡る人間模様と葛藤、人間性の違い。本当の幸福とは何であるかを書いてみたいのである。

 

平成二十四年 三月 十七日

六 天  舜

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『さくらの樹の下で』あらすじ

高校時代から交際していた彼女奈良沙世と別れた田髙守之は、失恋の痛みを癒そうとして熊谷市駅前にあるクラブ『館』に入り酔って禅寺の和尚山岸と知り合い。山岸に寺で坐禅の修行をしていた。寺の書庫の掃除をしている時、太田牛一の『信長記』を見つけ手に取ると何かの書付が落ちた。書付を開いてみるとそこには、西行の歌が八首と数字の羅列と信長が好んで歌ったとされる謡(うたい)が、書かれていた。信長を歴史上の人物で一番尊敬をしている守之は西行の歌に隠されていると思われる。信長が隠したと考えられる軍資金探しを始める。然し、西行の歌は守之には解らないので、別れた彼女、奈良沙世が東京大学の文学部研究室にいるので、発見された古文書の解明を依頼する。これに眼を付けたのが文学部教授であり現在の沙世の不倫相手の不動倫一である。

一方。この古文書は、幕末長崎で薩長同盟が結ばれる裏工作として坂本龍馬が、トーマス・グラバーから薩摩藩名義で長州藩の為に、銃を買い付ける時にグラバーに渡したものでもあった。グラバーの末裔であるリョー・ホース・グラバーは、フリーメイソンの女性版である『ペチコット・メイソン』のメンバーであり長崎のフリーメイソンロッジのマスターである山杉幸義に古文書を渡したところ山杉が私欲に駆られて信長の軍資金を手に入れようとしてリョーを使い。守之に接近させるが、守之の純粋さに触れて愛してしまうのである。

東京大学の文学部の教授である不動と不倫をしている守之の元彼女の沙世と守之・リョーそしてフリーメイソンの山杉が絡み信長の残したであろうと思われる軍資金を探すために信長の居城であった清州を皮切りに岐阜・安土を巡り西行の関係したと思われる伊勢・吉野・江口・河内を廻り軍資金探しに狂奔するのである。

山杉にリョーが、拉致された時に守之は人間にとり宝とは何であるかが分り、軍資金探しを放棄して沙世に自分で調べた信長の軍資金探しの重要な手掛かりとなるマークの謎を教える。

教えられた沙世と不動は河内の西行終焉の地、弘川寺に辿り着き信長の隠した軍資金を掘り起こした。地中に埋められていた櫃から出てきたのは文箱でその中には、信長が書いた人間にとり宝とは何であるか諭されている文書一枚だけであった。それを読んだ不動は、その場で、脳溢血で倒れ帰らぬ人となり沙世は盗掘を手伝ってくれた『桐小田土建』の社長桐小田忠行と結婚してしまう。

守之とリョーもホテル・オークラで盛大な結婚式をして新婚旅行でグラバー家の故郷であるスコットランドに行きセントアンドリュースでゴルフをして次は、ペルーに行きマチュビュチュの空中都市を見たりしていたが、次のナスカの地上絵を見るためにフリーメイソンのメンバーが用意してくれた自家用ジェット機に乗るが、メイソンのメンバーがコカインを何時もより多めに吸引したために、ジェット機の操縦を誤りナフカの地上絵であるハチドリ目がけて墜落してしまうのである。人間にとり宝とは何か。幸福とは何か。坐禅という神や佛を人外に求めず、仏は自分の心の中にいてそれは何か本来人間が心の奥底に仕舞ってある善性であると結論してある。

又、幸福の裏には不幸が潜んでいるという事もこの書には書いてある。

―人間万事塞翁が馬である。

目 次

   

 ま え が き・・・・・・・・・・・・・一

あらすじ・・・・・・・・・・・・・・・・二

    主な登場人物・・・・・・・・・・・・・・三

    序   文・・・・・・・・・・・・・・・四

    別   離・・・・・・・・・・・・・・・五

    坐   禅・・・・・・・・・・・・・・・六

    教   授・・・・・・・・・・・・・・・七

    崇 福 寺・・・・・・・・・・・・・・・八

    財   欲・・・・・・・・・・・・・・・九

    清   州・・・・・・・・・・・・・・・一〇

安   土・・・・・・・・・・・・・・・一一

    天   罰・・・・・・・・・・・・・・・一二

    美   女・・・・・・・・・・・・・・・一三

    花   錦・・・・・・・・・・・・・・・一四

    拉   致・・・・・・・・・・・・・・・一五

    江   口・・・・・・・・・・・・・・・一六

陰   謀・・・・・・・・・・・・・・・一七

    救   出・・・・・・・・・・・・・・・一八

    吉   報・・・・・・・・・・・・・・・一九

    代   償・・・・・・・・・・・・・・・二〇

未   来・・・・・・・・・・・・・・・二一

    発   見・・・・・・・・・・・・・・・二二

    結   婚・・・・・・・・・・・・・・・二三

故   郷・・・・・・・・・・・・・・・二四

天   命・・・・・・・・・・・・・・・二五

あ と が き・・・・・・・・・・・・・二六

 

 

 

 

 

 

 

 

《主登場人物》

 

 

田髙守之・・・・・・・田髙産業株式会社社長の御曹司。学生時代から交際していた奈良沙世に裏切られて織田信長の軍資金探しを始める。

 

リョー・グラバー・・・幕末の長崎於いて坂本龍馬や岩崎弥太郎に、協力したトーマス・グラバーの末裔で守之と交際した後に結婚する。

 

不動倫一・・・・・・・田髙守之から奈良沙世を奪い。不倫関係の儘、沙世と二人で信長の軍資金探しを始める。東京大学の文学部の教授。

 

奈良沙世・・・・・・・田髙守之と高校時代から交際をしていたが、不動倫一に体を奪われ不倫関係になり、共に信長の軍資金を探す。

 

中田嘉人・・・・・・・彦根市の中田一家総長。元総理大臣である山鳩由紀夫と昵懇である。

 

中田晃正・・・・・・・中田嘉人の倅でヤクザになり、守之の大学時代の親友で守之への協力を惜しまない。

 

杉浦組長・・・・・・・中田一家の組長で信長の本廟を荒らした倫一と沙世を恐喝する。

 

桐小田忠行・・・・・・大阪河内市で土木建築業を営んでいる性癖がマゾで、最後には沙世と結婚する。

山鳩由紀夫・・・・・・元内閣総理大臣でフリーメイソンの上位者。中田義人・リョー・グラバーと知己である。

 

満賛寺和尚・・・・・・クリスマスの夜、奈良沙世にふられた田髙守之とクラブ「館」で意気投合して田髙守之に禅の手ほどきをする。

 

崇福寺住職・・・・・・織田家の歴代の墓がある群馬県甘楽町にある崇福寺の住職で田髙守之に信雄の墓の裏に刻まれていたマークの意味を教える。

 

山杉幸義・・・・・・・フリーメイソン長崎ロッチのマスター。リョーを騙して守之に近づかせるが、リョーが山杉の嘘に気が付いて断るとリョーを拉致する。