ハンニバルのブログ

004



































組織犯罪対策課警部

鷹司 愛

5弾 義捐金殺人事件

伏魔殿に乗り込む

埼玉県警組織犯罪対策課・坂北隆殺人事件に駆り出された捜査員は愛警部指揮の元全員神田の楓ビル周辺に分散して、車の中で待機をした。

広尾にある北本至の家の周りにも、山中班長に指揮された捜査員が車の中で待機していた。時間は八月八日午前二時である。

如何に東京であってもこの時間には、人っ子一人見かける事はなかった。山中班長は白澤が運転する後部座席で腕を組んで、正面にある北本の家を凝視していた。

(訳の解らない権力をフルに使い心ある人からの義捐金まで、私した揚句、殺人を犯す野郎は絶対に許さない・・・)

闘志満々である。何時も微笑を忘れない白澤も口をむっと結んでいる。中野は闘争心丸出しで大きな体を左右に動かしていた。

その様な状態で三時間もいたが到頭、捜査開始の時間が来た。

「中野、全員に北本邸に突入だと伝えろ!」

「了解しました」

中野が突入命令を伝えると一斉に、埼玉県警組織犯罪対策課捜査員は、北本の家の周りから、固め山中班長と白澤・中野が門に前に立った。

インターホーンで白澤が言った。

「北本至、殺人及び死体遺棄・死体破損で逮捕状が出ている。門を開けなさい」

「・・・・・・」

暫く答えが無かったが、インテーホーンから、若いと思える女性の声で応えた。

「主人は外出中でして、家にはおりません」

「それでは、家宅捜査だけでも致しますから、門を開けて下さい」

インターホーン越しに聞こえるか聞こえないかの声で、男性と女性の声がした。

「北本至、家にいるのは解っている。門を開け潔く逮捕される事だ。知らんふりをしていると強行突破をするぞ」

中野の言った事が効いたのか、門が自動で出来ているのだろう。自然に開いた。

「それゆけ、突入だ。北本など丁重に逮捕をするのではない。事件だって暴力団絡みだ容赦をするな」

鬼の山中班長に変身していた。

門から玄関に行くと玄関先に北本は小さい体を更に小さくして、唖然とした顔をしていた。いきなり中野が飛びかかり、襟首を掴むと大外がりで投げ飛ばした。

「うーん」

と呻き声を出して、倒れている北本を白澤が手慣れた動作で手錠をかけた。

「インターホーンで言ったので解かっていると思うが、北本至、殺人・死体遺棄・死体破損で逮捕する」

応援部隊である県警本部の組織犯罪対策課捜査員は遠慮なく家宅捜査を始めた。

その頃、鷹司愛警部は『日本赤十字社』の本社理事である北本の部屋を捜索していた。この度の義捐金横領の証拠に成る資料や他の義捐金の流れが書かれている書類が多く証拠物権として挙げられた。

証拠物権として、挙げられた書類を眼にして愛警部は思った。

(酷いものね。こんなに『日本赤十字社』は腐っていたのね。これは申し訳なくて国民に発表できないわ・・・)

愛警部と山中班長組が、殆ど同時に熊谷署に返ったのは、午前一二時ピッタリである。

その頃『日本赤十字社』社長室では、社長の近衛忠輝・米倉弘昌・海老沢勝二副社長の大塚義治の四者がひそひそ声で話をしていた。

「鷹司のお嬢にも困ったものだ。それに久我の翔太郎が、埼玉県警の本部長だ。移動か何かでケジメを付けておかないと、次も同じことが起きないとも限らない。皆さん。何か良い案がおありでしょうか」

海老沢勝二は得意そうな顔をして口を開いた。

「メデアは全部ストップした。だからこの事件は後で出てくる場合があるかもしれないが、当分メデアでは取り扱わない」

「ご苦労様です。然し話の本質は同じような事の再発防止です。私は一罰百戒が好いと思っているのだが、この事件を『日本赤十字社』の名誉顧問をして頂いている皇后さまに、どのようにご報告したら良いか。頭が痛いのです」

名誉顧問である皇后さまが、いなければ『日本赤十字社』はメデアや右翼ヤクザあらゆる組織から攻撃を受ける。この者達は皇后さまを防波堤として、利用しているのすぎない。

畏れ多くも連綿と続いた日本の天皇家・現天皇の皇后さまである。この者達は皇室を敬う気持ちなど全くなく、自分達の悪の権益を守るために皇后さまを名誉顧問に掲げているのである。

海老沢が、剥げた頭をつるりと撫ぜて米倉に言った。

「あんた。宮内庁長官の小内弘治君と昵懇でしょう。彼に皇后陛下に言わせればよいでしょう。鷹司の御嬢さんは警察官をしていて、遣り過ぎて困るから移動が何か理由を付けて辞めさせますと・・・」

「然し、皇后陛下に、下々の事をお知らせいたして良いものかどうか・・・」

海老沢勝二は声を荒くして米倉を叱咤した。

「米倉さん。彼方も『日本赤十字社』が無くなったら、お金が自由に成らず裏政治献金も出来なくなり、財界も困ることが多く出て来るでしょう。それに私達は戻るに戻れない所まで着てしまっています。一連托生に身ではありませんか。この『日本赤十字社』を守る為には、躊躇していたのでは遅れてしまいます『巧遅は拙速に如かず』孫子の言葉ですが、聖武天皇が坂之上田村麻呂に言って蝦夷を征伐したことをお忘れか」

米倉は自分が馬鹿にされた様な気に成り、感情に任せ海老沢に言い返した。

「歴史の事は知っていますよ。それより、これから宮内庁長官に有って来ます。鷹司愛警部と久我翔太郎県警本部長を更迭させることですね」

「いかにも」

米倉は秘書を呼んで宮内庁長官へアポートメントを取った。そしてすぐに部屋から出て行った。

宮内庁に行き長官室で、鷹司愛警部と久我翔太郎県警本部長の更迭を皇后陛下に報告してくれるように頼んだ。

「米倉さん。大変ですね。『日本赤十字社』には、何が何だかわからない化け物というか妖怪と言うのかしれませんが、得体のしれない考えの人が多すぎる。でも米倉さんの言った事は皇后陛下にお伝えいたします。

「私の本意とするところでは、御座いませんが、社長はじめ副社長・理事の海老澤氏の意向ですからよろしくお取り計らいの程を」

「ご了解いたしました」

米倉は肩の荷を下ろし様な気持ちに成り『日本赤十字社』に帰って行った。

天皇皇后両陛下にその日の出来事やご予定を報告できるのは、宮内庁長官だけである。

翌日、長官は皇后陛下とお会いになった時に『日本赤十字社』本社の理事・北本至が殺人で逮捕された事を御報告した後に言った。

「北本逮捕の責任者は、鷹司愛警部と県警本部長の久我翔太郎です。元貴族の末裔の方々です。如何したら良いのやらわかりません」

皇后陛下は老いても美しくご品のある顔を微笑ませて静かに話した。

「鷹司家は、東山天皇様のお孫輔平です。久我家も同じく天皇家とは所縁がお深いようですね」

長官にそれ以上のことは、言わせない品のある微笑で、長官の眼をじっと見つめた。

これ以上申し上げられないと思って、長官が踵を返そうとした時に、皇后陛下は小さく呟やいた。

「鷹司愛警部は時期が来たら、皇居警護の責任者にでもなって戴こうかしら」

組織犯罪台先か警部「鷹司愛」義捐金殺人事件        終わり

平成二十五年八月十八日                六天 舜   

 

 

 

終わりに

地震・津波等の災害に会われた人々に対して、日本人は憐憫の情を忘れず善意の義捐金や毎年誰が決めたのか、赤い羽根共同募金が各市町村に廻ってくる。国民柄何の疑いも持たずに寄付に応じていた。

東日本大震災の義捐金は既に、四千憶円集まった。その十パーセントが日本赤十字社の社員の給与やボーナスであると決まっている。四千憶円の十パーセントは四百憶円である。震災が起きる度にボーナスが出るという事も震災を待っている社員が居るという事で可笑しい。

更に、四千憶円の義捐金を銀行に預けておけば、年間どれ位の利息が付くのであろうか、僕が考えても不思議な事ばかりの日本赤十字社である。

メデアも日本赤十字社の義捐金や共同募金については追及をしない。どうしてだろうと僕は考えた。そしてこの闇を追求できるのは鷹司愛警部しかいないと思いこの本を書いた。

この本がアマゾンから出版される事により、日本赤十字社に一石を投じる結果に成ってくれればとの想いからである。この本を書く前に自分なりの取材をしたのでまるきりのフイクションではない。どうか、日本赤十字社の伏魔殿ともいえる闇に触れてみて貰いたい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 



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